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エステ機構の「認証取消」判断に困惑の声

業界ニュース -

9月18日、認定特定非営利活動法人日本エステティック機構(福士政広理事長)は、たかの友梨ビューティクリニックを運営する株式会社不二ビューティに対し認証サロン3店舗のサロン認証を取り消すことを正式に発表した。

この決定に対し複数の業界関係者の間で、困惑の声があがっている。

サロン認証制度は、平成17年経済産業省内で行われた「エステティック産業の認証に関する研究会」を起点とし、平成19年に「エステティックサロンの認証制度の在り方について」としてまとめられた。この報告書を踏まえ機構が策定した基準であり、いわば官と民(業)がエステティックビジネスの適正化を目的に平成20年(2008年)から推進している制度である。

同社に対する認証取消の事由として同機構では、
1.同社代表のコンプライアンスを無視した発言は、マスコミを通じた報道が正しいと推認される
2.労働基準監督署からの改善勧告が事実であると同社により確認され、法令違反が明らかになった。
3.2013年3月、景品表示法違反による行政処分を受け、認証の一旦停止処分を受けている。

つまり、既に昨年イエローカードを受けており、2回目となる今回は社会的な影響も大きくレッドカードを与えざるを得ないということであろう。

しかし、あるサロン関係者は(私見としつつも)サロン認証制度の役割が消費者に対するコンプライアンスを意図している制度であり、今回の問題は消費者に対する法令違反ではないことから、制度の目的と法令違反の内容が合致しない点に疑問を呈している。当然のことながら、コンプライアンス活動(企業の法令遵守)には法律・法令だけではなく、社会一般的な規範を守るということまでを含めたものであり、労働法が対象外などいうことがないことを理解しながらも、認証資格のはく奪という最終宣告は十分議論すべきことだったのではないかという。

確かに、サロン認証制度の認定基準の大部分が”営業活動”に対する審査項目であり、多くの関係者の通念として「エステ業界適正化のために、正しい営業活動を行う」ルールであるという認識は強い。

そのため今年3月、TBCグループが特定商取引法で規定されている違反行為「迷惑勧誘」を行ったとして行政処分され、全店舗がサロン認証資格のはく奪をされたケースでは、同社から提出されていた認証返上届を失効させたうえで認証を取り消したが、この判断に対しては当然と見る向きが多い。

また、逆に今回の資格取消判断が、制度の基準や運営の適正化という面においてサロン認証制度の信頼を高めることに繋がっていると考える関係者もいる。

確かに、同類のケースにおいてコンプライアンスを事由として取り消されるというケースは余り類を見ないのではないだろうか。多くは業界団体をはじめとする公的役職の辞任という形で収めるケースが多いように思われる。
エステ業界のサロン認証制度はそこまでに厳格な制度であるという”広報”が功を奏せば、今後業界の信頼を高めることに繋がるであろう。しかし、これについては高野氏のスケープゴートによって成し得たという結果になっては業界の汚点となる可能性がある。

これを踏まえ、別の関係者は認証制度の資格を取得するメリットとデメリットを訴える。
この関係者が経営するエステサロンでは現在のところサロン認証制度の取得をおこなっていないが、サロン認証の資格を有する価値と、万一の認証取消という危機管理というバランスシートで判断すれば、認証取消された場合の営業的な悪影響は圧倒的に大きいと考え、あらためてサロン認証制度への関心を失ったという。

2008年にはじまったサロン認証制度もその範囲を広げ、最近ではエステティック機器認証という新たな取り組みも行われているが特定企業への利益誘導ではないかと指摘する声も多い。

そのような環境の中、今回の資格取消騒動で最も多かった意見は、
「業界団体は私たちサロン(会社・従業員)を守ってくれる(気がある)のだろうか?」

顧客、就労者、そして企業と3者がてい立し産業は支えられるが、その3者の保護を果たして成す結果となったのだろうか。

業界団体の存在意義というテーマに一石を投じる判断になったようだ。

 

 

参考サイト

日本エステティック機構

 

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